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俳句エスプレッソ
俳句エスプレッソ(6)~俳句の本質~
俳句は形式の面からは「有季定型」(五・七・五の十七音、季語を入れる)を基本とします。それでは内容の面からはどうでしょうか。山本健吉は古典俳句を検討して、「挨拶」「滑稽」「即興」であるとしました。これ...
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俳句の視点から
「俳句の視点から」(6)足し算と引き算
西洋と東洋の生き方に対するスタンスを考えたとき、乱暴に言ってしまえば、西洋は足し算志向、東洋は引き算志向が強いように思います。 そんなことを思っていたとき、『人生後半の戦略書』(2024年刊、アーサ...
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俳句エスプレッソ
俳句エスプレッソ(5) ~なぜ「切れ」が重要なのか~
俳句はたった十七音しかありませんので、散文のように意味を述べても片言、断片に終わってしまいます。したがい、「切れ」が重要になってきます。通常は上五か中七で切れます。一句は「上五」対「中七・下五」、あ...
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俳句エスプレッソ
俳句エスプレッソ(4) ~「一物仕立て」と「取り合わせ」~
俳句には大別して、「一物仕立て」と「取り合わせ」があります。「一物仕立て」の句は、一句を一つの素材でまとめた句をいい、対象そのものをよく見て詠みます。「翅わつててんたう虫の飛びいづる 高野素十」「一...
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熱帯と創作
「熱帯と創作」(4)『昭南島に蘭ありや』~国家のエゴを考える~
かつてシンガポールには「昭南島」と呼ばれた時代がありました。1942年2月15日から1945年9月12日までのわずか3年半、日本軍がシンガポールを占領した期間です。シンガポールは、「東洋のジブラルタ...
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俳句エスプレッソ
俳句エスプレッソ(3) ~俳句にとって写生とは~
俳句に「写生」という概念を持ち込んだのは正岡子規です。子規は、当時の月並俳句を打破し、俳句の革新をめざしましたが、そのときに注目した手法が絵画の「写生」でした。目に映ったままを言葉にすることでものの...
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俳句の視点から
「俳句の視点から」(5)マウント消費と経済成長
「マウントを取る」という言葉を最近よく耳にします。自分の優位性を示すために自慢したり、威圧的な言動を取ったりする行為を指します。現代の消費社会に目を向けると、かつては物質的な豊かさを追い求める「モノ...
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俳句エスプレッソ
俳句エスプレッソ(2) ~季重なりはいけないか~
一句の中に季語が2つ、もしくはそれ以上入っていることを「季重なり」といいます。俳句は基本的に一句に季語は1つが望ましいと言われます。「季重なり」は駄目というわけではありませんが、一句としてまとまりが...
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俳句エスプレッソ
俳句エスプレッソ (1) ~俳句に季語は必要か~
俳句は季語を入れ、五七五の十七音からなる有季定型詩です。これはきまりですが、ではなぜ季語を入れる必要があるのでしょうか。「しんしんと肺碧きまで海のたび 篠原鳳作」のような優れた無季俳句もあるではない...
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俳句エスプレッソ
「俳句エスプレッソ」 ~はじめに~
今回、新たに「俳句エスプレッソ」と称し、「俳句のふしぎ」を考えるコーナーを設けることにしました。きっかけは、中学時代の親友から「俳句の疑問や基本的なことがわかるコーナーがあるといいな」との感想をもら...
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熱帯と創作
「熱帯と創作」(3)『サンダカン八番娼館』 ~どん底から哲学的深みへ~
「事実は小説より奇なり」とは、イギリスの詩人バイロンの『ドン・ジュアン』の一節から生まれた表現です。女性史研究家、山崎朋子の『サンダカン八番娼館』(1972年刊)を読んでそんな感想を持ちました。この...
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俳句の視点から
「俳句の視点から」(4)「コアな部分」をさらに研ぎ澄ます
2年前、20年ぶりに車を買い替えました。その際、いろいろなブランドの車を見て回りましたが、デザインではマツダの車に惹かれました。美しいボディや色、光の反射具合などエレガントで心地いいのです。いったい...
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熱帯と創作
「熱帯と創作」(2)『月と六ペンス』 ~人間の持つ矛盾~
サマセット・モームの描いた20世紀前半の大英帝国の世界は、南洋の国の人々を見下すイギリス人や帝国主義の価値観を見事に浮き彫りにしています。優越感、差別意識、経済的価値への傾倒をモームは南洋の美しい景...
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俳句の視点から
「俳句の視点から」(3)分かる、分からない
「役に立つ」知識を手っ取り早く身につけたい、という要望を「ファスト教養」と名付けたのは、2022年に刊行された『ファスト教養 10分で答えが欲しい人たち』の著者、レジ―でした。この書は、自分の成長...