ことばのさすらい
~「俳句」と「異文化」による出会い~

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エッセンス【グローバルの窓】(2) ~助けることが最善。それは信頼構築の哲学~

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エッセンス【グローバルの窓】(2) ~助けることが最善。それは信頼構築の哲学~

 「Sie sind Spitze !」(お前はすばらしい!)

 今ではドイツ語のフレーズをほとんど忘れましたが、このフレーズだけは忘れません。英語なら「You are great !」でしょうか。 

 金曜日の朝。ドイツからテレックスが届いていました。

 「来週月曜日開催の展示会に参加することにしたので、大至急カタログを送ってくれ」

 「月曜日?! 今日は金曜日だぞ!」と私はおもわず叫んでしまいました。

 当時は商品もカタログもすべて日本でつくり、出荷していました。とにかく集められるだけカタログを集め、その日(金曜日)の午前中に郵送しました。

 月曜日の夕方。ドイツからテレックスが飛び込んできました。

 「Sie sind spitze !」

 なんともうドイツにカタログが到着したというのです。時差8時間と週末をはさんだことが幸いしたとはいえ、まさかドイツ時間、月曜日の朝一で到着するとは!ドイツの同僚は強面でやや気性の荒い人でしたが、これ以降、彼は私を頼りにしてくれ、相談事も頻繁に来るようになりました。

 「助けることが最善だよ」 それは信頼構築の哲学。

  【第二話ご参照】

筆者紹介

仲 栄司

Eiji Naka

大学でドイツ語を学び、1982年、日本電気(株)に入社。退職まで一貫して海外事業に携わり、ドイツ、イタリア、フィリピン、シンガポールに駐在。訪問国数は約50カ国。
趣味は俳句。『ダリの時計』(句集)、『墓碑はるかなり』(評論)を上梓。
座右の銘は「南国のしあはせバナナあれば足る」
東南アジアの「空気感」が大好きです。